アメコミ感覚では観られない、もっと別物。
ジョーカーをジョーカーとして観なくても良いんじゃないかと思うくらい。
ダークヒーロー物は大好きだが、そういう類ではない。私は共感できない側。それでも市民の鬱屈は分かる側。狂気だけれど分かる部分もある、けれどもやっぱり分からない。
でもそこがこの映画の凄いところだと思う。完全に共感するようにはできていない。今年の映画の肝は暴力を巧みに否定している気がする。終幕のジョーカー誕生にかけて、滲み出て来る嫌悪感は何とも言えない。
ホアキン・フェニックスの演技は評判通り物凄かった。これがなければ成立しないし、これだけでも一見の価値有り。デニーロ出演も嬉しいところ。
でもダークナイトからの、で観ては余りに重く苦し過ぎという話。
それでも観ないのは勿体ない質。
音楽がもう少し物足りれば加点したかも。
