このレビューはネタバレを含みます
悪趣味ジョークのトッドフィリップスがシリアスな感じの映画作ったの?(でも名前はジョーカー?)
やっぱり…相変わらず悪趣味ジョーク満開でした。一部は笑えたし、一部は笑えなかったw
でも、陰鬱で救いようがない世界観がみっちり作り込まれてて見応え有りましたよ!
過去に見た映画の中で、スコセッシのタクシードライバーにやたら似てる気がしました。
"社会"から拒絶された主人公が、まず求めるのは愛で、隣人だったり"パパ"に愛をすがったり。
それでも裏切られ続けて、銃を一丁手に入れて、政治的意思ゼロのくせに影響力のある人を殺したり。
のけ者たちのカウンターストーリー。生きてる意味・証拠を探して彷徨うオトコの闇…
アーサーの場合は、精神病っていう分かりやすい障害がありました。
普通に見せかけるために、仮面を被ることを世間から強制されながら、その仮面ゆえに笑われる日々。
こうあるべきだって決めつけられて、つまらない基準ばかり押し付けられる。
アーサーのツボは他人とずっと違ったけど、笑いはアーサーの唯一の表現だった。
どうしようもなくて、泣くかわりに笑った。
アーサーは、ヒトに笑われるピエロより、ヒトを笑わせるジョーカーになりたかったのだろう。
そんな信じてきた笑いに裏切られたのが、有名コメディーショーであり、ロバートデニーロでしょう!
ヒトにとって面白いものは違うはずなのに、なんでコレは駄目でコレは上品な笑いで、って決め付けられてるんだ!
どれが惨劇で、どれが喜劇かなんて、主観じゃないかと。
こんなんじゃ、おれの大嫌いな、"社会"と一緒じゃないか!
尊敬してた司会者も、くだらない基準をもって"教育"してくる市長と一緒じゃんか!
ジョークをわかってないのはどっちだ?
あれ?
結局"悪"の権化的な売り込みのジョーカーさん、正義のヒーローみたいになっちゃってたんですけど…これでいいんですか?笑