Aoi

長いお別れのAoiのレビュー・感想・評価

長いお別れ(2019年製作の映画)
4.0
認知症がテーマだが、押し付けがましい感動シーンや重い雰囲気は全然なく、ちょっと笑えるところがたくさんあって、でも泣けるところは涙が止まらなくて、中野量太監督らしいあたたかい作品だった。

家族1人1人と父のエピソードから表れる人柄や家族の思い出がとても良かった。

認知症で亡くなった祖父と重なる部分があって、自分は孫の崇君と同じような距離感で、直接大変なところに関わっていたわけでないが、色々思い出された。

祖父は数年で症状が進行してしまったけど、この作品では7年かけての長いお別れで、家族と時代の流れが変化していく様子が丁寧に描かれていた。
自分が自分でなくなってしまうことは、本人も周りも辛いことだけれど、その中にも楽しいこと幸せなことがあると気付かされるような話だった。

原作とは少し設定が違うようなので、中島京子さんの小説も読んでみたい。
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