ろどちぇふ

長いお別れのろどちぇふのネタバレレビュー・内容・結末

長いお別れ(2019年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

お父さんが傘を三本持っていた訳がわかるメリーゴーランドの場面と、病院で誕生日パーティをするためにお父さんをひっぱる場面と、崇が寝てるお母さんにブランケットをかけてお祖父ちゃんに無言で手をあげる場面がよかった。
どれも、あの家族のよさと各人の性格が垣間見えるよい場面だった。

認知症のお話ではよく聞いたり見たりする問題ばかりをずっと描いていくから、やや長いようにも感じられたけど、観終わった今は『長いお別れ』というタイトルと共にふさわしいことがわかる。お母さんが人工呼吸に関して「馬鹿にしないでよ。もうとっくに…。」って言ってたのも、長い長い日々があったからこそなのだろうか。

娘ふたりがそれぞれに抱える問題にまでフォーカスしていくのも観ているときは少し散漫なように感じられたけど、お父さんが亡くなった後も彼女らがそれぞれに生きている様を想像するために必要だったのかな、と思う。崇が最後に出てくるのも、最も未来を感じさせる存在として印象的だった。

葉っぱのしおりは気になってたけどああいう小物の使い方好き。そうだ、列車の中の“二度目のプロポーズ”も素敵だった。