子どもを持たないピート(ウォールバーグ)とエリー(バーン)夫妻が３人の養子を迎え入れ、初めて体験する子育てをコメディタッチで描いた実話ベースの物語。
まず思うのは、いかにアメリカという国が里親・養子縁組という制度において、日本より進んでいるか…ということだ。
様々な人種が暮らす国故に、様々な意見があり、時には心無い中傷や世の中に蔓延る矛盾や皮肉も包み隠さず、単なる美談で終わらせないサジ加減もアメリカらしく素晴らしい。
そんなデリケートな問題を扱いながら、これほどまでに安心して観ていられるのは、マーク・ウォールバーグとローズ・バーンという、彼らの俳優としてのキャラクターや存在感があればこそだろう。
インスタント(即席)な家族を扱った作品は数あれど、とどのつまり“愛情”なくしては、ホンモノも嘘もないということ。
決して、血は水よりも濃くはない。
87 2023
