らもちー

十二人の死にたい子どもたちのらもちーのネタバレレビュー・内容・結末

3.8

このレビューはネタバレを含みます

中盤まではパズルっぽい作りで集中しやすい映画だった。終盤はがっつり会話劇だった。表現方法や自分の意志を示すための自殺というものを否定するというのが最終的なテーマだったのかな。アンリやリョウコには特に主張のための手段として自殺したいという印象を受ける。ラストでアンリが「集団自殺を成功させるために次も必ず参加する」的なことを言ってたけど、それはその日まで生き続けるという宣言でもあって、何となくスカッとして良かった。最後のケツをとる時全員が死ぬことに反対するのは、少し都合のいいようにも思うけど、映画としてひとつの答えをはっきり示しているのが好感が持てた。
キャラの立たせ方が少し漫画っぽく感じた。アンリの口調とか。
観終わった感覚は不思議とソウ1に似ていて、生きててよかったみたいな気分になる。
結局自分は死にたいと思っても他人には生きて欲しいと思ってしまうし、生まれることに絶望しても新しい命が無事誕生すると嬉しい気持ちになってしまうのはもう人間の性なのかもしれへんねぇ。
らもちー

らもちー