らもちー

フレンチアルプスで起きたことのらもちーのネタバレレビュー・内容・結末

3.6

このレビューはネタバレを含みます

人との会話で生じるモヤッとしたことやそこから相手への態度が変わっていく様子がリアルに描かれていて面白かった。パパが自分の非をすぐに認めることが出来ず時間をかけて認めていく様子も、リアルな男性ぽさを感じた。ママの「一言でいいから謝って欲しい(自分の行動をありのまま素直に認めて欲しい)」という心情もよく理解出来る。映画のラストで危険運転バスから降りる決断をしたのはパパではなくママだった。雪崩のときにはパパの「大丈夫」を信じて自分の感じた危機感を無視したママだったけど、バスに危険を感じたママはもう誰に相談するでもなく自分の直感に従って子供を連れてバスを降りるのだった。そしてパパは今度は何も言わずママについていく……。こういう「自分の直感を信じるべきだった」と思って以後きをつけるようになることって日常の些細な出来事でもあるよね。そういう誰でも経験するであろう体験を、あえて雪崩や危険運転バスなど人があまり経験しないであろうことを使って描くことで一般化している所が上手いなと思う。
らもちー

らもちー