YellTao

悪魔はいつもそこにのYellTaoのレビュー・感想・評価

悪魔はいつもそこに(2020年製作の映画)
4.0
特定した信教はないけれど、自分の立たされていた状況に神の思し召しや悪魔の誘惑という岐路にいたような感覚は、何となく分かる。咄嗟の判断にだって悪はいつもそこにあるんだろう。

この作品、そつが無さすぎ。
素晴らしい脚本と役者たち、神や悪魔を超越した存在に原作者を宛がう粋なチョイス。
多くの日本人が持つ疑問を観るように、欺瞞的な人々に操作された宗教の危険性をも目撃する。

理不尽だらけの世の中でゆっくり腐敗するのを
心乱されながら見守っていく感じに、
私が普段グルグルと陥る選択肢の行方が、極端にもピッタリ嵌って、感情的な余波が半端ない!
深淵であろう原作をぜひ読みたいーー。


WWⅡからベトナム戦争への二世代の物語に、ずーーっと戦争に従事しているアメリカを、今も変わらないな〜なんて微かに思ったけれど、
傷付いた人々に起こる妄信, その歯車の原動力として描かれたのが日本ってのは決して他人事ではないなぁ…
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