「マジには眠らない」
全51巻という時代劇にしては膨大なシリーズを映画化。
タイトルからして緩いのかなと思ったら結構重くて驚く。実際に寝るわけじゃなく、剣の形が居眠りしてるようであるという比喩だったのはガッカリ。実際に寝てるような感じだと勝手に思い込んでた自分が悪いのにな。
開始30分ぐらいの怒涛の展開から自然と磐音が鰻さばきの仕事についた流れが無理なく見れる。いやまあ最初の勘違いからの軋轢はもっと調べてからにしろよとは思ったがな。慎之介と琴平の沸点低すぎ。
敵が小物過ぎるのもどうかと思った。殺陣はそこそこあるにはあるが、結構どの場面もあっさり決着が付く。両替屋争いにしてもそんなバレバレな計画磐音がいなくとも早々に潰されてたと思うし。
嫁と磐音の関係は良いと思った。ラストのすれ違いからほんのちょっと希望を持てる終わり方で良かったよ。ただ茅根京子があんなに仰々しい騒ぎになるほどの人気花魁になってるのには疑問に感じる。なんかこの場面やたらとスロー演出で長かったし。
とまあ色々と文句は言ってしまったが、基本的には面白かったかな。多分原作的にはまだまだ話のストックはあるんだろうが、興行収入的に続編は無さそうなのが勿体ないとこではある。