マイク監督、メリルストリープの労災
2011年2月12日 12時48分レビュー
ゴールデングローブ助演女優賞受賞シェール。
1983年作品、脚本ノーラエフロン(他一名)。製作監督マイクニコルズ。
昨年非常に良かった女性賛歌料理ムービー「ジュリーアンドジュリア」。
監督ノーラエフロンと主演メリルストリープには、本作より前にタッグを組んでいたんです。
本作事前知識無し、マイクニコルズ監督、メリル、カートラッセル、シェール。
「チャイナシンドローム」みたいな作品かな?と思いながら、ポニービデオで鑑賞。(ポニービデオさん個人的に好きです。)
マイクニコルズ、イヤー素晴らしい仕事をしていらっしゃいます。
「卒業」や「愛の狩人」で青春映画の旗手と魅せて本作では、メリルストリープを通して静かな力作を作っていたんですね、嬉しくなっちゃいました。
メリルストリープファンに是非見ていただきたい作品!
物語はとあるプルトニウム工事。
長年勤務のショート気味なメリル、カート、存在感の薄いシェールがなんとも狭い軽自動車に乗って出勤。
そこでの労働災害をめぐるお話し。
メリルストリープの醸す雰囲気、タバコ、振る舞いだけで工事労働者を表現するその所作の素晴らしさは、必見。
また本作でゴールデングローブを獲得する以後、八十年代佳作ながらもマイペースに足跡を残す
シェールの素晴らしい人影の薄いラブ必見!
スンゴイ良い演技です。シェール元々歌手転向組ですが、本作とっても素晴らしい助演で受賞納得!
カートラッセルも普通な労働者を好演、あまりにも普通なんでカートに見えなくなる時があった。
メリルストリープの立ち向かう心、メリルのドラマに心痛みながらも、今現在どこの企業も手を変え品を変え、起きる現実、毎日の労働。
労働からの
「失敗」
「好き嫌い」
「隠蔽体質」
「内部告白」
「利益」
「リストラ」
「労災」
「労働組合」
そんないくつもの言葉が本作を見ながら沸き起こり、メリルストリープを見ながら自分のことも少し感傷的に思い出してしまう力がありました。
原作はノンフィクションです、ノーラエフロンの1人の女性のドラマとして描いた視点も素晴らしかったです。
さてシルクウッドが見た、企業中身!彼女は何と戦ったのでしょうか?
社会派作品ですが、とっても良かったです。マイクニコルズちょっと追いかけます。
追伸
メリルストリープが一生懸命「ファ○ク」とムカついた時発音するんですが、やはり知性が飛び出ていて、あまり言い慣れない語感に聞こえましたね。
メリルはやっぱり品がにじみ出ている女優さんだと本作みて痛感。