マルケス

アド・アストラのマルケスのレビュー・感想・評価

アド・アストラ(2019年製作の映画)
3.0
スペースアクション超大作などという配給会社の宣伝を信じてはいけなかった。予告編もミスリードが甚だしい。
これは父親の失踪で感情を失ったロイが人間性を取り戻す物語だ。何度も受ける心理テストはカウンセリングのよう。冥王星が“死と再生”を象徴することもメタファーとして分かりやすい。ロイが旅するのは深宇宙ではなく、父を探す息子の心宇宙なのだ。

歴史に残る探検家たちも死を覚悟して旅立っただろうけど、家族の本音はロイと同じじゃないかな。遠くの新発見より近くの家族、人類貢献より個人の幸せ。できるなら引き止めたかったと思うよ。
マルケス

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