マルケス

ニトラム/NITRAMのマルケスのレビュー・感想・評価

ニトラム/NITRAM(2021年製作の映画)
-
実際の事件ベース。
監督と脚本の盟友コンビはリアリティに徹したカメラワークで、加害者に変貌していく過程に仄暗い光を当てる。

印象に残ったシーンを思いつくままに。
ラジオが英国の銃乱射事件を伝えている。「犯人は“はみだし者、孤独者、変わり者、奇人”…」じっと聞き入るニトラム。
淀みなく銃の説明をするガンショップの店員。
ラストシーンの事件を報じるラジオ。外では母親がタバコを燻らせている。

幾つもの「もしも…」を考えさせられた。
「ヘレンと父親が生きていたら…」
「適切な治療を受けていたら…」
「簡単に銃が買えなかったら…」
「母親の接し方が違っていたら…」

星の数は決められないけど、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズの演技には最高の星を贈りたい。
マルケス

マルケス