この作品を観ると映画館は音の効果こそ最大限に引き出す場所ではないかと考えたくなる。
その中にはもちろん「無音」という音も含まれる。
『クワイエット・プレイス 破られた沈黙』その冒頭は前作よりもずっと前、"Day 1"のシークエンスから始まる。
前作が公開された時点ではこれがシリーズ化する計画はなかったようなので、今作では災害映画のアフターマスのようなあのシチュエーションがどうやって出来たのか、をまず見せてくれる。
そこでも詳細なことは省かれ見事な編集点で本筋の時間軸に戻るのだがこの世界におけるディテールの映像的説明はこの塩梅でちょうどいいと思った。
前作が一変した世界で子供を育てる大人(親)に焦点を当てていたのに対し、本作は子供の成長譚となっている。
クライマックスの姉弟のカットバックなんかはまさにそれで敢えて2人を引き剥がしたことでより一層「成長」というテーマが見てとれる。
既に続編製作も決定してるということなのであの2人が外見的に成長しきってしまわない内に次作(たぶん完結)を作ってほしい。
