むらむら

ハッピー・デス・デイ 2Uのむらむらのレビュー・感想・評価

ハッピー・デス・デイ 2U(2019年製作の映画)
5.0
「映画での死に方選手権」があったら、「ファイナルディスティネーション」シリーズと激しいデッドヒートを繰り広げそうなタイムループもの第二作。

前作の直後から始まる今作では、時計台とかビフの名前とか、同じく前作の直後から始まる「バック・トゥ・ザ・フューチャー2」へのオマージュがちょこちょこ顔を出す。

この作品も、あらすじ知らない方が楽しめるので、話の内容はなるべく紹介しない。

タイトルの「2U」、「2作目」「Happy BIrthday To You」「2 Universe(2つの宇宙)」のトリプルミーニングになってて、よく考えたなー、と感心する。「ゾンビーバー」なんて安直なタイトル付けるバカと大違い。「2 Universe」でも分かるように、本作はパラレルワールドがテーマになっているので、前作と違う犯人・違う展開が待っている。

そう、純と蛍の食ってるラーメンを下げられても、田中邦衛が怒らない世界線も存在するのだ! 自分でも何言ってるか分からないのだ!

物語は、アジア系大学生・ライアンがループに巻き込まれるところから始まる。前作では早朝から何度も主人公のツリーにドヤされる損な役回りだったが、今回「すわ、主役か!?」って顔で出てくるわりに、後半、完全に空気化してた。

空気化といえば、パッケージにも出てるベビーマスクも空気化してた。途中、 「V フォーヴェンデッタ」か「マルコビッチの穴」かってくらいワラワラ出てきて「すわ、ホラーか!?」って出てくる割に、こちらも後半になるにつれ存在感を無くす。最後真犯人が現れた頃には「あ、そんな話もあったよな」ってくらい忘れてた。

ただ、そんな観客ですら忘れてる伏線を丁寧に回収しようとする姿勢。前作を踏襲して、あえて裏切りまくる展開。それでいて、観客が期待するであろう「今回はどんなバカな死に方するんだ!?」って期待に応えるツリーたちの悪ノリ寸前のグルーヴ。

このへん全体的に下品にならないのも人気の理由じゃないかな。今回、○○愛がテーマだしね!
(注:福原愛ではないです)

前作の登場人物が、ちょい役も含めて、ほぼ全員、再登場してるのも、地味に凄い。前作は廃病院を利用してた病院でのロケのシーンは、今作のために、セットをいちから作り直したらしい(IMDB情報)。丁寧に作られた続編。三作目も製作中とのことなので、期待してます。

関係ないけど、俺が誕生日にもらったプレゼントを最後に備忘録として書いておく。

1.自分で買ったセブンイレブンのショートケーキ
2.父ちゃんからの「頑張れ、人生に負けるな」という置き手紙
3.TENGA
むらむら

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