くろねこヤマ子

We Margiela マルジェラと私たちのくろねこヤマ子のレビュー・感想・評価

3.7
この作品は
商業的になってしまった
マンジェラという
ブランドに対する
アンチテーゼにも思える。

アントワープ6人衆。
彼らが出てきた時、
抜きんでていたのは
ドリスヴァンノッテンと
マルタンマンジェラだった。
そのふたつが好きだった。

ドリスの服は欲しいと思ったし、
アンチモードを掲げた
マンジェラの服はアートだった。

ファッションの意義を問いかける
マンジェラの服は
素敵でノーブルだったけど、
ほな誰が着るねんって言うたら
難しいポジションにあった。

そんな服たちが制作される現場。
マンジェラと共に過ごした
「私たち」が回顧し、語る物語。

表舞台から消えてしまった
マンジェラ本人は出てこないし、
工夫なんだろうけど画面は白くなるし、
そんなに洒落た構成じゃないし、
たまに寝落ち。

わかったことは
唯一無二の存在であった
マンジェラの服たちは、
彼の苦しみのクリエイションから
生まれていたのだということ。
周りのみんなは楽しんでいたのにね。
あぁ芸術って感じ。

「Without Compromise」という
直近の作品には
何やら元々メディアに出ないマンジェラが
出演しているとのこと。(ほんまかいな)

どっちかっていうとそちらが観たい。
なんかもっとエッジが欲しい。
日本でも近々に公開してくれないかしら。