NEWおっさん

ウエスト・サイド・ストーリーのNEWおっさんのレビュー・感想・評価

3.0
「世の中やっぱイケメンなんですよね」

1961年にも映画化された名作ブロードウェイミュージカル「ウエスト・サイド物語」を巨匠スピルバーグ監督が映画化。

元ネタというか原作を見たことがないガワだけ知ってるぐらいの知識で見たけど、こんなに重くて後味悪い作品だったんだって別の意味で衝撃を受けた。原作も昔の話だしネタバレありで言っちゃうけど、救いがないじゃん。見る前はもっと陽気で陽キャ共の軽いラブコメミュージカルなんでしょと思ってただけに面食らったわ。

っていうか全部自業自得でしかない話で終盤になると変な笑いが込み上げてきたわ。こいつら何やってんのって感じで。喧嘩しか物事を知らないってホント哀れですな。いやまあ今まで不良モノのエンタメとか色々見てきて中には名作もあったりするし、別に不良とか喧嘩とかを毛嫌いしてるワケではないけどこの作品に出てくるこいつらは救いようがないバカだわ。マジで頭が悪い意味のバカ。

あとヒロイン役のマリア。チノとかいう彼氏ではないけど良い男がいながらポッと出のトニーと瞬く間に恋に落ちる。いやまあ一目惚れとかなんだろうし特に浮気ってワケでもないから良いんだけどさあ。もう彼しかいない彼がいないと何もないみたいになるし恋は盲目になるのが早過ぎるというか。結局イケメンって得だよねみたいな感じがなんかなあ。

ミュージカル部分は遜色ないデキ。ある意味そこに救われたと言っても良い。アクロバティックなダンスもキマってるし、曲も良かったけど、なんかストーリーに時間割いてるからかちょっとミュージカル部分が少なかった印象。

とまあ曲が良かったし、話も好きではないが退屈はしなかったからアリなのかなぐらいの感想に落ち着くな。ちゃんと現代っぽく演出や世界観をアップデートしてるスピルバーグは凄いなと改めて感じた。