ShinMakita

バスターズのShinMakitaのレビュー・感想・評価

バスターズ(2012年製作の映画)
2.4
イタリア警察の暴動鎮圧機動隊…1つのチームは1つの家族だ。チームリーダーのマジンガはベテランだが、実生活では息子の非行を止められない無力な父親だった。カッとなりやすいネグロは、妻と離婚協議中で愛娘と会えず苦しんでいる。副長のコブラは知的だが、職務中の暴力で裁判係争中の身。元メンバーのカルレットは、警察を追い出されて警備員となったが、今も彼らとつるむダイエットオタクである。

そんな4人に、新人アドリアーノが加わることになる。母と2人暮らしで貧しく、家を退去するよう市役所に言われているが、転居先の市営住宅の部屋は不法移民に占拠されていた。問題を抱える機動隊員たちの日々の仕事は、デモ隊の監視、スタジアムでのフーリガン鎮圧、退去に応じない住人たちの追い出しなどだ。罵られ、グッと堪えながら盾と警棒を構える彼らは、マジンガの負傷を機に暴走を始めることに……



「バスターズ」



10年前のイタリア映画で、日本では4年前にシネマートで特集上映された作品。イタリアの移民排斥問題、警察の超過労働問題に焦点を当てたドラマです。全ての警官はクソ野郎だ!と呼ばれ続けた男たちの苦闘が骨太に描かれています。監督はステファノ・ソッリマ。「ボーダーライン:ソルジャーズデイ」の廉価発売を機に2年前に観たのですが、社会派ドラマ+渋い男の世界を描かせたら最高の監督かもしれません。ソッリマの新作はトム・クランシーの「容赦なく」映画化作品「ウィザウト・リモース」。ソッリマ祭りを開催するなら併せてどうぞ。
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