見逃し案件でした。
IQ高い系シリアルキラーの実話。
最初少し、時系列の異なる映像が入るが
それがないと普通にラブストーリー観ているよな錯覚に陥る。
ザック・エフロンの自分でやっていないと信じきっているような演技がすごい。
冤罪なのではないかと時折こちらまで信じそうになってしまう。
この物語がなかなか意外性をついてくる。
まず殺人シーンが取っ払われているのに驚いた。
そして2人の女性の対比。
リリー・コリンズ演じるリズと
カヤ・スコデラーリオ演じるキャロル
リズは、彼を愛しながらも疑念を感じ、匿名で通報する。
被害者のことを思えば、という芯が感じられる。まして娘も居るのだから、正しいことだ。
一方キャロルは彼の気を惹く為にという印象で信じる信じないは二の次といった感じ。
また時折見せるテッドのキャロルへの眼差しが冷たいことと言ったらない。見えるのは損得勘定。
世の女性まで囃し立てる程のイケメン犯罪者
実際には死刑になり落胆するファンまで居たらしい。
日本でもこういう事件ではないが、え?と驚くような人を祭り上げることが時折起こる。
罪が確定してないからというのもあるかもしれないが、この映画はそういう人も対比の1つになっている気がする。
女性としてのプライドと正義は、同性として大事にしてほしいと切に願う。
正しいとは言え、リズは10年も引き摺ってしまう訳だから、苦渋だったろう。
最後のシーンは色々控えた分を貯め込んだのね。ゾッとした。
しかし更にエンドロールに本人映像が流れると
テッドの狂気とキャロルの盲信を
知っているからだとは思うが
表情に垣間見た気になり、より背筋が冷えた。
そして願いを更に強くした。
2020劇場鑑賞44本目/45