ペンソー

特捜部Q カルテ番号64のペンソーのレビュー・感想・評価

特捜部Q カルテ番号64(2018年製作の映画)
3.9
"特捜部Q"シリーズ第4作。
N・L・コス主演、F・ファレス共演。

このシリーズもついに4作目。
シリーズの雰囲気が好きだったので今作も素晴らしかったです。

闇に葬られた過去を現代で捜査する特捜部Qが対峙する今回の事件は、優生思想や差別、移民といった根深い問題を抱えた事件。
今作も欧州ミステリー作品特有の暗く陰惨な重苦しい雰囲気が続き、ひたすら悲しい過去が明かされていく。

ちょっとしたシーンで特捜部Qの面々が仲良くしているのが分かる演出がとても良い。
淡々としているけれど、主人公の不器用さと周りのメンバーの温かさが分かる演出が好きです。

実際に起こった事件を基にしているらしく、優生思想という恐ろしい考え方を持った人間たちが存在し、さらに彼らが力を持っているということが何よりも恐ろしい。

主人公がタバコを吸っているのが相変わらずカッコいい。
時代の流れなのか、「禁煙ですよ」と何回も言われているのに吸い続けようとする主人公。
渋い刑事とタバコの組み合わせは最高ですね。

欧州を舞台にした作品は雪や雨のシーンがとてもよく似合う。暗い雰囲気にピッタリ。

4作目にもなるとマンネリ化してつまらなくなるのが普通だと思うけれど、このシリーズは相変わらず面白い。
次回作が製作されるかどうかは分からないけれど、製作されるならばぜひとも鑑賞したいです。
期待しています。
ペンソー

ペンソー