磨

オオカミの家の磨のレビュー・感想・評価

オオカミの家(2018年製作の映画)
3.4
1960年代で軍事政権下のチリでナチスの残党が作った「コロニア・ディグニダ」にインスパイアされたストップモーションアニメ。

ひと言でいうと悪夢みたいな映画。ヌルヌル変化していく異様なヴィジュアルに優しいナレーションは、その目に焼き付き脳裏から離れない。〈天才と狂気は紙一重〉という言葉はこういった事なのだろうと思う。

“考えるな、感じろ”的作品ではあるが、当時のチリの社会情勢やこのカルト集団〈コロニア・ディグニダ〉の事を事前に調べておいた方がいいと思う。ちょっと後悔‥。
なんにしても“あの”アリ・アスター大絶賛という時点である程度の“覚悟”は必要だったという事かな(笑)

そんなアスターが製作総指揮を担当した同時上映の短編『骨』 の方が個人的には好みだった。発掘された世界初のストップモーションアニメ…という“ 設 定 ”なのがとてもプロレスっぽくて良い(笑)
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