Hiro

新聞記者のHiroのレビュー・感想・評価

新聞記者(2019年製作の映画)
3.5
期待してたんだけどなー、、、

現実に起きたあの事件とあの事件とあの事件が描かれていて、政権に批判的な内容なのもそりゃあわかってて。
そこまでは殆どの観客は大前提わかってて観ると思う。その思想主義に対する賛成反対を超えて何を見せてくれるのかなー、何を投げかけてくるのかなーって期待してたんだけど、、、なんかワイドショーレベルの内閣って権力持ってて怖いよね、なんかやってるよね、的な展開しかなくて。


新聞記者の描かれ方も、基本的に善意の情報提供、リーク以外自分で何かしてたかな?憶測に基づく意見をSNSに載せるくらいしかやってなかった気が、、、タフな交渉や多種多様な情報源からの裏どり、チェックダブルチェック、組織判断とか、我々がちらっと読むあの記事にこんな背景があったのかーみたいな驚きが欲しかった。


情報操作、世論扇動なんて政府も企業もやってるに決まってる。それこそメディアなんてそれが本職。どちらが正義なんてものはなくて、せめぎ合いと葛藤。その人間ドラマが見たかったなー。内閣府、あれじゃあ悪の軍団ショッカーみたいで、、、。


日本でこんなポリティカルな作品は珍しいし、ヒットしてるのも嬉しい。色んな角度から切り込んだ作品がもっと出てきたらいいと思う。政治や権力、組織ってのはエンタメの宝庫だし、感想意見が乱れ飛ぶってのも非常に良いと思う。
だからこそ、議論となる、投げかける、考えさせるためにも作品は雑なプロパガンダになってほしくない。
Hiro

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