Hiro

ジュピターズ・ムーンのHiroのレビュー・感想・評価

ジュピターズ・ムーン(2017年製作の映画)
3.2
違法入国難民と助けた訳あり医師と捕まえ損ねた移民局捜査官の人間ドラマ。大きなエッセンスとしては難民の青年が何故か宙に浮くことが出来てしまうようになったこと。

うーーーん、思ってたのと違うかなー。その状況で最も弱者たる存在が、誰にもない選ばれし能力を持っていた場合に巻き起こるであろう軋轢やパニック、人間ドラマや騒動の着地点をどう示すのかを期待していたんだけれども、、、。他の登場人物の人間ドラマの大きな分岐点としての飛べる難民青年という感じで、巻き起こる騒動も狭いし小さい。飛べるようになってしまったという青年のキャラクターも人間味を持たせたいのか、神格化したいのかどっちつかずだった。

飛んでいる姿にあまり周りが気づかないというのは、視野の狭くなった現代人、何かを信じるということをやめた人間には奇跡は見えないものだという暗示なのか。彼の存在能力が完全に知らしめられた瞬間、皆がまた空を見上げるようになったとき、何か大きなうねりが生まれるということなのか。
思ったより宗教観が強い映画だったのかも。映像や設定に興味津々で面白いもん観れそうだーっていくと肩透かしかな。
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