Hiro

5パーセントの奇跡 嘘から始まる素敵な人生のHiroのレビュー・感想・評価

3.8
後天的に視力の95%を失ってしまう主人公、しかし夢は諦めない。

前半の視力を失うパートから、ホテルマンへの挑戦パートへのテンポが凄い上手い。悲劇的になり過ぎずに、主人公の性格や、特性(強み)、視えないことへの向き合い方がここで十分に観客に伝わっている。
だからこそ後半の展開に主人公と同じように挫折し失望し、救われる。


もともとあった視力が後天的に失われる。「後天的に」ってとこがこの映画の共感度を大きくしていると思う。先天的に視力がない人の世界や感じ方、見え方は想像もつかない。けど、後天的なら、、視えてたモノが出来ていたコトができなくなる恐怖は、まだ想像ができる。とてつもなく怖い。
ただ、主人公は目指すものを変えない。出発点が変わっただけで、目指すものを変える必要はない。歌手になりたかったら歌のレッスンを人より沢山する、学者になりたければ人より沢山勉強する、レスラーになりたければ人より沢山体を鍛える。
そして、真摯であればその鍛錬を支える人は必ず現れる。
主人公の戦う姿に、支える仲間に、たくさん笑ってたくさん感動。
これは実際にモデルがいるらしい。だからかー、キャラに合わないスパイスのある展開と、逆にもっと頂戴ってとこでカタルシス不足に感じるとこあったのは!実話をもとにってことならしゃーない!良作!!


新宿ピカデリーではバリアフリー上映だったこともあり、視覚障害のある方や、盲導犬を連れてる方がたくさんいた。すぐ近くに盲導犬が座ってたけど、映画の音響が大きくなるシーンや激しいシーンでも落ち着いて座ってる。私が無知なだけなんだけど、素直に感心してしまった。盲導犬すごい!
いびきかくおじさん、しゃべくりカップル、携帯閉じない女の子、、、全部バリアフリー上映にしていいから、「マナー無視上映」ってくくりを作って欲しい笑
Hiro

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