アネモネ

スウィング・キッズのアネモネのレビュー・感想・評価

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)
4.8
サニー永遠の仲間たちが大好きだったので、予告観た時点で絶対観ると決めていた映画。

予想を遥かに上回る素晴らしい映画でした!!
全編テンポ良く朝鮮戦争とそれぞれの背景を見せながら織り込まれるダンス。
テンポが良すぎるぶんとてもエンタメ的に作られているように感じる人もいるかもだけど、
カメラワークはじめ感情をダンスで表現していく演出は素晴らしく、完全に引き込まれてしまいました。
と、なったところで
この場所はどんな所で現実は…と史実をしっかり突きつけられる。
ここも戦場と変わらないと。

だけど、どんな状況でも
好きなものを見つけて夢中になれるって素晴らしい!
好きと気付いた自分と向き合った先には、無意識にも必ず仲間との強い絆が出来る。
だからこそ、ラストのステージは最高で素敵で涙が止まらなかった。
泣けて泣けて、ちゃんとみんなのダンスが見たいのに涙を拭うのに大変で…。

この映画は
世界のどこかにきっと居たであろう、戦争と言う悲しく残酷なものによって夢が叶わなかった若者たちの希望と憧れを、一瞬でも表現して形にしてくれたんじゃないかと思いました。

宗教や思想や人種、それぞれの問題を抱えながらの戦争と言う無情。
そんな辛い背景の中、スウィングキッズは本当に実在したんじゃないかと思ったくらい、彼らは輝いていました。

この映画のようなフィクションでさえも、戦争と言うものに怒りを感じます。
今もシリアや様々な国で、こうして未来を夢を奪われている人達がいると言うことを、考えさせられました。

私は忘れないよ!
スウィングキッズの生きた証を!
アネモネ

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