アネモネ

ボーはおそれているのアネモネのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
4.0
私もボウと同じでおそれているのかもしれません。
育った環境や親の言葉により、まるで洗脳されているような呪いのような。
何歳になっても私は未だに恨んでいるし、抜け出せなくて怖いし、変われない自分がとても嫌い。


鑑賞中は「いったいなんなんだ、この映画は」と混乱しましたが、終わってみると
親と宗教、このダブル縛りはマジでこんなにも恐ろしいものなのか。。と、
観て改めて絶望。

普段暮らす街のキテレツな様子や出会う人々、螺旋構造の豪邸も含めて、いったいどこに居て何をしているのか私もわからなくなりました。
ボウのように流されるままにはならないだろう観客の私ですが、逆に起こる出来事に笑えたり疑問も含めて声を出しそうになる場面がたくさんあり楽しめました。
頭をフル回転したような、観たままを感じたような謎トリップ体験。

今作も家族がテーマだったり不穏に静かに流れる謎の音楽は同じなのに前2作よりも笑えたり、より宗教的な感じがしたし死体も残酷じゃなかったように感じました。
前2作のほうが好きかな。

監督はここまで家族の呪縛に囚われているのかいつも不思議です。
ユダヤ教の教えにも従順だから、今回はこんなに長くなったんだろうし、家族ってツライヨな人生とは思えないんすけどー。
だってボウのように真面目に生きてきて(ボウは生きてきたつもりだけど)童貞守ってきたわけじゃないでしょおに。
しかしボウは初体験であんなに感動し感謝したのにあの仕打ちは生きていけないと思ったですよ。
ババアノックしろとかの問題じゃない。
私ならあの時に青いペンキ一気飲みするわ。


私はゴールデンリバーなど弱かわ強がりホアキン・フェニックス演技が大好きなんですが
今作の声の小ささも表情も全部最高でした!
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