とっても良かった。サブタイトルの「Weathering with you」の方がしっくりくる、こっちで呼びたい。
曇り空が続く今の時期に、鑑賞をオススメしたい。このしっとりとした湿度、雨で足元が濡れる感覚、肌の感覚から物語に入ることができるから観るなら今がチャンス。
まず、驚いたのは、細部の描写がすごい。東京の街描きすぎてびびる。とにかく、序盤はあまりにも細部までリアルに描きすぎていて驚いてばかりだった。あまりにも作画のクオリティが高くて、同じく作画クオリティの高さで愛される京アニに、(昨日アニメイトで募金してきたのにまた)募金したくなってしまった。
声優としての主演2人の演技がとっても良かった。語尾とかナチュラルかつピュアでキュンっとする。
人間の悪いところ、弱いところがキーになったストーリーだったな。
主人公たちのまっすぐさに癒された。
なんだかんだ、『君の名は。』も『天気の子』も、公開すぐの土曜に観にきている。『天気の子』は私にはハマったなあ〜。ラッドの音楽がカントリーっぽかったり、ワルツ調の音楽だったり、ちょっと懐かしさがあった。
『君の名は。』で感じた違和感や綺麗すぎる点が、この作品にはなかった。だからすごくすんなり楽しむことができた。人間らしさとか、うまくいかないこととか込められてた方が、受け入れられる。
ヒナの部屋のキラキラしたやつとか、天井にかかってるあれ、綺麗だよなあ。
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以下ネタバレ有り
須賀さんの奥さんが元巫女なのかと思っちゃった。須賀さんの行動が不自然だったから。
なんでガウン残して消えたのに、空に行ってから服着てるんだろう?
拳銃をストーリーに使うのは雑だったように感じた。
なんとなく、ジブリとか千と千尋っぽさを感じるところがいくつか。
まず、ヒナの弟のナギくん。ハクに似ている……!髪型とか、スラッとしているところとか、女にモテるところ。
2点目は、空を泳ぐ龍の存在と、水。ハクも川の神さまで空を飛んでいた。
3点目は空と同化していくヒナ。身体がどんどん透けていたところが、千尋が神様の世界に入って消えてしまいそうにやっていたときと似ていた。
ジブリっぽさ、で言うと倍賞さんが声優をつとめてたところ。他には、絵についてもいくつかあるけど、それはわざわざジブリっぽいと言うまでもないかな。(日本のアニメ文化の根底にあるところな気がするから)
ほだかくんを警察が見つけるのにSNSやネットが活躍するのかなと思いきや、そんなに使われてなかったなあ。
ほだかくんが家出してきた理由、あえて描かなかったのかな。それもそれで良き。ヒナの両親がいない理由もそんなに説明されてなかった。
拳銃については、強烈な存在だった。まあ拳銃ってそういうものだよな。現実味のある人を殺せる道具(とそれを持つひと)ってのが、ヒナの持ってる能力のファンタジーさと真逆で、ストーリーをピリッと絞めていた。とにかく、人を殺めなくてよかった。でもなんであそこにあったんだろう。簡単に説明しすぎて捉えきれなかった。
ホテルの部屋の窓の隙間から差す光とか、すごく見覚えがある。日の当たる場所だけ熱くて、日焼けしちゃいそうな眩しさ。
サントラ、聴こう。
《2019:29》