ビターチョコ

家族ゲームのビターチョコのレビュー・感想・評価

家族ゲーム(1983年製作の映画)
5.0
この映画は変だ。
とても変だ。
変だから大好きだ。
1983年の映画だ。

■あらすじ
高校受験をひかえた息子がいる家庭に、新しい家庭教師がやってきた!

では、ネタバレ進行で!

この映画は面白い。
ふつうの映画じゃない。
主人公は中三の息子。
主役は家庭教師の大学生。

主人公は、ずっと争っていた同級生と戦って勝利し、そして決別する。そしてたぶん父親のような(不愉快な)人間になるのだろう。

だが高校生の兄貴は違う。兄貴が同級生の女子の家に行くシーンがリアルで好きだ。男子も女子もみんな変。人間はみんな変だ。

同じアパートの住人(若い女性)も変だ。主人公の母親に相談する。業者に質問すれば簡単に答えが出ることなのに、そもそも個人が悩むことじゃないのに、なぜか何も知らない主婦に相談する???

●2020年5月13日。
「アベノマスクが届かない」と複数の芸能人が言い始めた。日本政府も変だ。もし今、選挙があって、日本人全員が選挙に行ったら、たぶん自民党は与党にはなれない気がする。だが選挙は水もの。

この映画は、さわやかな映画じゃない。
玉子焼きを作るとき、たまにこの映画を思い出すことがある。
既に3回は観た映画で、また観たい映画。

そういえば、この映画には音楽が全く無い気がする。エンディングにも無かったはず。やっぱり変な映画だ。


●余談1
ウィキペディアで、あらすじを読んでみた。原作小説のあらすじも詳細に載っていたので、とても面白かった。映画と全然違う。主人公が違うのだ。読みたくなったが、もし読んだら楽しい気分にならない気がした(見つけたら買いたい! そして読んですごく楽しくなるかも?)。

●余談2
四人家族の全員が変?
だけど、現実の人間はみんな変だ。
この映画の中の人が変なんじゃなく、人間はみんな変だ。
が、高校生の兄貴だけは比較的「まとも」な気がする。な~んて初見時、まだ昭和の頃、兄貴が変人に見えたが実は「兄貴だけがまとも」かもしれない。まともと考える理由は、兄貴だけが日常に疑問をもち、将来に不安をもってるから。

●余談3
日本で一番ヒットした映画はジブリのアニメーション映画らしいが、あれを作る宮崎駿、高畑勲は両者とも変人だ。さらに宮崎の息子も変人だ。それなのに、青春映画や子供向け映画を作りたがる。
もし…もしも彼らが鏡を見ながら作れば、この『家族ゲーム』のような映画になることだろう、そんな気がする。