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ワイルドツアーのmareのレビュー・感想・評価

ワイルドツアー(2018年製作の映画)
3.5
地域に根差したドキュメンタリーが始まるのかと思いきや、限られたコミュニティ内での淡い感情のサインが交差する懐かしい感覚の青春映画であった。中学生の男の子2人と大学生の女の子との何気ない会話と接触。年齢にしてみれば4つしか離れていないと思うが、この年代のその差は大きく、背伸びをしないと届かない憧れがこれだけ身近にいることが瑞々しい。転んだり迷ったりしている間に今まで通りが覆される10代の刹那。この一途さと年相応のぎこちなさがもう眩しすぎてやられた。そしてどの作品にも平等に注がれる三宅唱の温かな眼差し、俳優であってもその場限りの交友でも不変な距離感がひたすらフレンドリーで、この見心地の良さだけが残る感覚は好きとしか言えない。
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