【コロナ前鑑賞映画】
癖の強いキャラクターたちに思わずやみつき
なんといっても、登場人物の個性の際立ち方が見事である。風貌から入ってその性格,言動の傾向まで明確に区別がなされていて、それでいて互いを打ち消しあっていない。全体にアップテンポな展開で、どうしてもその手の映画は登場人物に関する説明のパートが一部ないし殆ど省かれがちだが、今作ではそれの判別に必要な場面は丁寧に見せてもらえるので観ていて変な疲れは来なかった。勢いのある群像劇としてはかなりの完成度であるのは間違いない。
そして今作は、映画としての勢いとストーリーの骨組み,笑いの要素の三者のバランスが常に保たれている。大人も子供も頭を空っぽにして楽しめるエンタメ映画でありながら、その基盤となる成分は実に現実的で（例:チキン屋,フランチャイズ）中身もちゃんとある。その上、コメディ要素にも被りが一切なく抜かりないしめちゃくちゃ面白い。映画館で笑いすぎて涙が出たのは始めてだ笑
全体的なテレビドラマ的なチープさは確かにあった。ドスの効いた映画が印象的な韓国映画を知っていると、どうしても内容の軽さ薄さが気になってしまう。
主人公の家族パートもあまり本編に影響がなくてやや残念だった。
