太郎丸

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイの太郎丸のレビュー・感想・評価

5.0
新時代、令和のフォーマットで宇宙世紀、腐敗する政府VSテロリズム、巨大機械の戦闘のスペクタクルと、その戦闘下の市街・市民の恐怖を描いた作品……細かいことはさておきすごいぞ!ガンダム!さすがガンダム!と。

シリーズ未視聴の方でも楽しめる…はず。(公式サイトにざっくり年表、ポイントの資料の配慮も助かる)

1.人口増えすぎ!地球では足りない →
2.宇宙への棄民政策を実施・搾取 → 
3.宇宙移住民が反逆し戦争へ →
4.地球側が勝利(物量差) →
5.何度かの反乱・内部分裂を鎮圧 →
6.地球の政府安泰&腐敗進行(地球は権力者と金持ちのモノ)【イマココ!】

お話は富野監督節というかメイン3人の会話劇が多め。
真面目な青年風だが陰と熱情を抱えた主人公。テロ集団のリーダー。
奔放かつ達観したようで繊細な所もあるヒロイン(かわいい)。金持ちの愛人。
軽薄そうな感じ?だが全然そんな事はない有能でイイ男なライバルキャラ(顔が良すぎる)。テロを取り締る軍司令官。
複雑!!!

腐敗する政府とそれに対するテロ組織、日々の暮らしで手一杯な一般市民。キャラだけでなくお話も複雑。主人公もヒロインとの出会いや、過去のフラッシュバックでその行動や心が揺れに揺れる。現実でも話の中でも生きる事は難しい…。

ビジュアル面では戦闘シーン、空中戦など、作り込みがすごく、コクピットの中まで精密・緻密で戦闘マシーンにリアリティを与えてもいる。当然迫力もすごいのだが、何よりもその下で逃げたり翻弄される人々の描き方がすごかったです。

武器の薬莢一つでも、人々には空からの巨大落下物になり、巨人の戦い・移動の余波ですらも激しい風や物理衝撃として襲いかかってくる。過去作でも描いてましたが、かなりじっくり丁寧に今回は描かれていて、しかも最新技術で、となってそれはものすごい恐怖。もちろんテロの巻き添えで一般人がビルごとやられるのも怖い(詳細描写はないものの)。
そしてまたこれらの原因が主人公サイドという…

大迫力の戦闘シーンは映画館の大音量と大画面が当然おすすめです。また4DX2Dにて鑑賞したので、今回の目玉の空中戦は特に座席の動きもすごく、映画館でしか楽しめない体験ができて非常に◎

ガンダムという作品について思う所はありすぎるのですが(さらっと劇場限定版ブルーレイは買うレベル)、1映画として観た感想はこんな感じです!
太郎丸

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