アギゴン

ある船頭の話のアギゴンのレビュー・感想・評価

ある船頭の話(2019年製作の映画)
4.1
街と村を行き来する村の人々を古びた船で向こう岸まで川を渡らせる事を生業にしていた船頭トイチ。トイチは毎日様々な客人の会話にただ静かに耳を傾け、川を渡って行く。
トイチを気にかけるのは、源三と言う若者だけ。ほかに家族の居ないトイチにとって源三は息子のような友人だった。
そんなある日、川に流れて浮いている一人の少女をトイチは救い出した。その少女を看病し、やがて意識が戻った少女は少しづつ、トイチに心を開いていく…。
川には大きな橋ができ始め、
トイチの生活も徐々に変わり始める。そして周りの人々も少しづつ変わり始めていく…。

この作品は映画館で見てみたかった。緑豊かな山々と、ゆっくりと流れる済んだ川の景色は本当に美しかった。
橋がかかることで、生活の変化とそれに伴って人々の心も移ろいで行く様子がとても上手く表現されていた。
オダギリジョーは好き俳優の一人だが、こんな作風を手がけるとは、新しい発見。この映像美は心が癒され、ずっと川べりで世の中の移り変わりを見ている気分になれた。
アギゴン

アギゴン