【日本よ、これがアメリカの“陸王”だ!】
絶対王者フェラーリを倒すために雇われたクセ者2人。妨害を受けながら彼らが試行錯誤していく日々を描く池井戸潤的実録ドラマ。
私が皆さんにお伝えしておきたいのは、車の知識がなくとも問題ないということ。
私自身車にもレースにも興味ありませんが、わからないと感じることがありませんでした。もちろん専門的なレベルで理解したわけではありませんが、物語でキーとなる必要最低限の知識は平場でしっかり説明してくれるんですよ。だから、いざ危機的状況が迫ると「これ、ヤバいんじゃないか」「今○○しちゃダメだ!」と自分で気付けます。
このように「自分で気付ける」状態に観客を育てる情報の出し入れ技術は、簡単なようで実は難しい。脚本家、レベル高し!
もちろん、レースシーンの迫力も、デイモンvsベイルの演技合戦も、60年代アメリカの再現度も全てハイレベル。150分超えの長尺ながら重すぎず、心地よい疲労感と満足感を得られる人間ドラマに仕上がっています。
これぞ映画職人マンゴールドの本領発揮!
※TOHOシネマズ新宿レーザーIMAXにて