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ゴーストランドの惨劇のBigsのネタバレレビュー・内容・結末

ゴーストランドの惨劇(2018年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます

面白かった!!

序盤は、ある恐ろしい体験を経てトラウマを抱えてしまった人の話なのかと思って見ていた。そういう話はホラー映画の2作目以降に語られることが多い。例えば、「リング2」のテレビ恐怖症になった友人、「ファイナルデスティネーション2」で精神病院に入院している女の子、「新13日の金曜日(13日の金曜日5)」の主人公。

かと思って見進めていくと、段々と違和感を感じて一番初めに車中で喋っていたことも繋がって、もしやと思ったらまだその恐ろしい体験は現在進行中だったという話。地下室にある物たちが彼女の想像の世界を形作っていたとわかる展開が非常に切ない(「ユージュアルサスペクツ」を思い出したり、あとは「海底47m」はこれをもっと嫌な着地にした感じもあった)。

そして、その上でもう一度想像の世界を見せ、主人公に"このままここに留まるか"、それとも"現実を受け入れるか"迫る。そこの彼女の決断が、なんと言ったらいいのか心を揺さぶられるものがあった。「どんなに酷い暴力や理不尽な状況に対しても人の想像力だけは自由である」というのは数多の映画で語られてきたことだけど(「パンズラビリンス」、「シシリアンゴーストストーリー」等々)、その上で想像力こそが現実に立ち向かうための糧になるということなんだと受け取った。映画やフィクションを見る意義ってこういうところだよなあ。
ただ、この後迎える現実が悍ましいの一語。暴力性と一言にいっても、腕力・性的・思想的と様々な側面があり、これも現実に繋がる嫌さだった。あと、悪役2人が家族みたいで「悪魔のいけにえ」や「ヒルズハブアイズ」も連想したり。
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