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DUNE/デューン 砂の惑星のsetsudoshaのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
3.9
“持って生まれた宿命”は時にムゴい。
ポールもそのムゴさをひしひしと感じている一人かもしれない。
覚悟を決めた者、運命を受け入れた者というより、アトレイデス家に生まれてしまった、能力が備わってしまったゆえに生きていること自体がしんどそうに見えることもあった。
しかし悲劇や試練を乗り越えるごとにたくましく強くなり、155分の間に見事な成長を遂げる。

個人的にはチャン・チェンの東洋医学感がよかった(ポールに差し出していたのは漢方ではなく錠剤だったが)。
そして何より、若者はシャラメ君オンリーで、彼を取り囲むおじさんたちが素晴らしすぎる…
父親オスカー・アイザックにはじまり、忠誠を誓わせたら絶対裏切らなそうなモモアにジョシュ・ブローリン、さらにデイヴ・バウティスタ、ハビエル・バルデム、極めつけは異形メイクのステラン・スカルスガルドと重厚に重厚を重ねたキャスティング。

原作が難解なので少し尻込みしていたが、見知った顔が次々出てくるのでそれだけでも十分に楽しむことができた。
ハンス・ジマーの楽曲は荒涼とした風景、そしてIMAXとの相性抜群。これは(劇場で)見なければならない作品だ。
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