KHinoji

DUNE/デューン 砂の惑星のKHinojiのレビュー・感想・評価

DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)
3.5
SF小説デューンの再映像化、SF好きな私は期待したいところ。リンチの旧映画版も私は大好きだから、別にリメイクされなくてもいいのだけれども、現在の映像技術で現代版の映像化がなされるのなら興味はあるところです。

公開日には行けなかったので一週間遅れで見ました。
オープニングからいきなりショックだったのは、「part one」の表示。おぃおぃ今回は途中までなのかよ…。後で調べたところ、2作でやる予定とのこと、事前情報は気にしてなかったので知らなかったです。

序盤は、SF的な表現やデザインとかが、思ったよりも旧リンチ版に似てるなぁと感じた。今時なんでや?と思ったが旧版へのある種のリスペクトなのかな?

ストーリー面では、2回に分けたからと言って、もともと多過ぎる要素のある原作小説、しかもSFなので一般向けに分かり易く映像化することなんてやはり不可能なわけで、どうしてもこの手の映画を好きな人向けの映画にしかなってないと思いました。

監督は、「メッセージ」や「ブレードランナー2049」でSFファンが見たいと思うようなSF的な映像表現をちゃんと作ることができており、本作でも良い映像になっていると思う。特に、SFスペクタクル的な大仰しい映像は見事だと思う。そこは一見の価値があると思います。
(逆に格闘技的なアクションシーンは並みかな)

あと音楽もこの映像に合った良いものでしたが、誰かと思ってエンドロール見たらハンス・ジマーでしした…超ベテラン、そりゃ良いわな。後で調べたらジマー自身DUNEの曲をもともと書いてみたかったそうな。

結局、SF好きな人は見るしかない話題作だし、一般の方にはストーリーはやや難解な作品なので見るなら覚悟して見ましょうってことで。

また、旧リンチ版は毒々しい表現が露骨だったので大人向け、本作は子供も見られるように考慮したらしく、良くも悪くもおとなしめの演出・表現になっています。

ps.
(次作だけでストーリー完結させるなら、残ってるストーリーの分量から考えると結構な詰め込み、ダイジェストっぽくならないか、実は心配…)

(2021/10 映画館にて、字幕7.1)
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