ロメロのリバイバル上映で3作まとめ見、その２：
この映画だけはリバイバルではなくて日本では初公開とのこと。
ただし作られたのは1973年で、ある教会からの依頼で作られた教育映画。しかも、内容が極端すぎたためかほぼ上映されることなく没になったそうだ。後で復刻されようやく見ることができるようになった。
年齢差別・高齢者虐待が主題で、教育映画なので一般的な娯楽映画・ホラー映画ではない。60分足らずの尺です。
で、私は以上のような事情を全く知らないで見たので、さすがにこれはなんだろー？？？という状況でした(笑)
ロメロの希少な記録・資料として趣味の方が見るのはアリなんだろうけど、一般向けには見る価値はほとんどないと思いました。
遊園地は、若い者のためのシステムになっており、老人だと全然楽しむことができないっていう事実を、皮肉と悪意たっぷりに延々と説明してます。結果、老人は外出しない方が良い、家の中に引きこもってろ、それが今の世の中の仕組みなんだよ、という悲惨な話です。
今の若者もやがて年をとるのだから、こんな老後にならないように、若いうちに考えて行動をしろ、という内容。
一応のストーリー設定はあるので、トワイライトゾーンとか、世にも奇妙な物語の一編のような感じで見ることはできると思います。
また、映像の否定的で超暗い感じは徹底しているので、そういった表現が好きな方なら、もしかしたら合うのかもしれません… 現実の社会の問題・恐怖を扱っているという意味では、メタホラー映画と言えるかもしれませんが。
(2021/10 映画館にて、字幕)
