「カタルシス無しの前半戦」
ドゥニ・ヴィルヌーブ監督の最新作は、デヴィッド・リンチ監督によって映画化もされたフランク・ハーバートのSF小説の古典を新たに映画化したSF作品。宇宙最高の香料を巡って争いに巻き込まれる主人公ポールをティモシー・シャラメが演じる。今まで結構主演はあったが、ここまでビッグタイトルの主演は初めてじゃなかろうか。
これ実は2部作になっていて、今回は言わば前編みたいな立ち位置なんで、正直やられっぱなしでカタルシスが無く、主要キャラっぽかった人達もドンドン死んでいくしキツいな。世界観を把握するまで中々についていけなかったし、なんか長い長い導入部分を見せられたようだわ。
主人公ポールの未来予知みたいなモノも、断片的でしかも実際この1部では見た場面まで辿り着かない伏線のままで終わるのでそういう点でもカタルシスが無い。
あと砂の惑星というタイトル通り、どこまで言っても砂漠、砂漠、砂漠で画的には退屈である。中には金かけてんなーってぐらいの壮大なアクションや特撮もあるにはあるけど、基本砂ばっかり。
尺も3時間ぐらいあるし、結構な退屈さ加減だった。この前編だけなら評価厳しめになるなあ。言うなればここからの展開に期待が持てるので、後編に期待。