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イエスタデイのdaiのレビュー・感想・評価

イエスタデイ(2019年製作の映画)
4.7
音楽についてほとんど造詣のない私だが、ビートルズだけは昔よく聞いていた。ビートルズのすごいところは永遠に聞いていられるところ。なんというか「飽きる」という概念から切り離された唯一無二の音楽だと思っている。

シンガーソングライターのジャックは幼馴染でマネージャーのエルと共に音楽活動をしているものの売れる兆しが全くない。ようやく手に入れたフェスのステージも彼のテントは閑古鳥が鳴いていた。
音楽活動に見切りをつけようとした矢先、全世界で12秒間の停電が起こる。そのときジャックは自転車で帰宅中、バスに激突され病院へ搬送される。一命を取り留めたジャックだったが、目を覚ましたその世界はビートルズが存在しない世界となっていた。

予告通りビートルズが忘れられた世界で、ジャックがビートルズの曲を歌い、スターダムへのし上がるのだが、この部分は映画の本流でありながら本流でない感じであった。

スターになることを毒杯と表現し、金と名誉を手に入れることと表現していたが、裏を返せば普通の生活を捨てることと同義なのである。ジャックが望んだ世界は前者なのか後者なのか。

ビートルズの曲がたくさん流れるので、ビートルズが好きな人はそれだけで楽しい映画だ。またビートルズファンの心を揺さぶるシーンもあったりして、やられた感の強い作品だった。

相変わらずリリー・ジェームズが可愛い過ぎた。役もとても良かった。

あらゆる要素が詰まった映画であっという間の2時間であった。
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