saya

ロボコップ ディレクターズ・カット版のsayaのレビュー・感想・評価

4.0
オムニ社という巨大企業によって警察が民営化されている近未来のデトロイトで、殉職した主人公がロボット警官に改造されて街の治安を守る物語です。
ストップモーションによるED-209の動きが特徴的で面白いですし、ポール・バーホーベン監督だから出来る容赦ない残酷描写も最高に素敵でした。
殉職時の殺され方がえげつなくて、子供のころに初めて見たときは軽くトラウマになったのが良い思い出です。
死亡してしまった主人公には人権がなく、遺族に何の説明もないまま勝手に改造手術されてしまうのもバーホーベンらしいブラックさでした。
記憶を勝手に消されてしまい、能力の強化に邪魔だから無事な腕まで切断されてしまうのが、人間じゃなくて材料扱いされている感じが出ていて良かったです。
途中で記憶を取り戻したロボコップの苦悩と葛藤を描きながらも最後は爽やかに物語が幕を閉じたのですが、給与や娯楽もなく24時間ずっと市民のために働かされつづけるロボコップが奴隷過ぎて最後まで気の毒でした。
『スターシップ・トゥルーパーズ』同様に、男女が同じ更衣室で裸になって着替える世界観ですが、バーホーベン監督の考える完全男女平等主義社会が訪れる日は果たして来るのでしょうか。
saya

saya