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スキャンダルのakrutmのレビュー・感想・評価

スキャンダル(2019年製作の映画)
2.7
FoxNewsの創始者で元CEOだったロジャー・エイルズのセクハラ事件を中心に3名の女性キャスターを描いた、ジェイ・ローチ監督のドラマ映画。完全なノンフィクションというわけではないが、ほとんどの登場人物は実在していて、唯一、マーゴット・ロビーが演じるケイラだけは実在の人物ではない。

シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーと豪華なキャスティングが話題となったが、残念ながらそれだけの映画。セクハラというテーマ自体は重要であるが、すでに多くの映画で描かれているだけに、今さらそれだけでは物足りない。実際に起こった事件を表面的に描くだけであり、セクハラを受けた女性キャスターの心情を掘り下げるわけでもなく、ロジャー・エイルズを深堀りするわけでもなく、本当につまらなかった。極右放送局FoxNewsの内部事情なんてどうでもいいし、このキャストで娯楽性、メッセージ性、芸術性のどれも持ち合わせていない映画しか作れないなんて。

シャーリーズ・セロン自身が切望したというカズ・ヒロによるメイクアップだけは素晴らしかった。最初のほうは、シャーリーズ・セロンとは全くわからなかったし、メーガン・ケリーに雰囲気がよく似ていた。
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