えーこ

PITY ある不幸な男のえーこのレビュー・感想・評価

PITY ある不幸な男(2018年製作の映画)
3.5
「お気の毒に…」
なんと甘美な言葉(笑)
かわいそうな自分に酔う。
不慮の事故にあい、昏睡状態の妻。
彼の1日は妻を想い、ベッドの隅に座り、
咽び泣くことから始まるー

監督はギリシャの新鋭バビス·マクリディス、
脚本は『ロブスター』などヨルゴス·ランティモス作品を多く手掛けるエフティミス·フィリップというから曲者(笑)
人をおちょくるように?人間の本質をグリグリエグる可笑しみに溢れた不条理劇。
どこかロイ·アンダーソンぽい空気感?
ママの死に備えて歌を作ったってオイオイ、、
そんなある日、奇跡的に妻が目を覚まし…

新生?かまってちゃん(笑)
不幸自慢で皆の注目を集め、
周りからちやほやされる心地良さ、
思い切り泣くことの気持ち良さを知ってしまった男の言わば涙活!?
よくサイコパス心理テストにある、
夫を亡くし、その葬式で葬儀屋の男に一目惚れした妻と同じ心理だな、、

ただ泣きたかっただけ。
ラストも、なんならオチもわかっちゃったけど、、
不幸中の幸いに感涙(笑)
えーこ

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