ぬーたん

シュヴァルの理想宮 ある郵便配達員の夢のぬーたんのレビュー・感想・評価

4.3
シュヴァルの理想宮は、フランスの南部、オートリーヴという村に現存している。それはまるでバルセロナのガウディをも思い出される個性的な建築物だ。ピカソも絶賛したという。これを作った男がシュヴァルだ。
冒頭、山道をひたすら歩いて郵便を届ける配達員のシュヴァル。いかにも頑固そうなこの男は、何を聞いても答えが返って来ない。それはもう寡黙を通り越してコミュニケーション障害にも思えるほど😓再婚して出来た娘アリスのために彼は”宮殿”を作り始める。たった1つの変わった石を拾ったことがきっかけで。10時間郵便配達の仕事をし、10時間宮殿を作る。残りは僅か4時間!この細い体のどこにその力があるというのだ?😵
シュヴァルを演じたのはジャック・ガンブラン。『グレートデイズ!』の父役。これも再鑑賞したくなった。黙々と石を積み上げるその姿、本人の写真ともそっくり。答えが返って来ないのは勿論、感情を表すことも少ないため、観ているとイライラするが、慣れて来るとその寡黙さと外に出さない感情が愛おしく感じて来る。この俳優の魅力でもあり、脚本の上手さでもある。そしてこの頑固さが、33年もかけて作り続けられたのだと思う。
奥さんのフィロメーヌにレティシア・カスタ。ヴィクトリア・シークレットのエンジェルをやるほどのスーパーモデル!そのスタイルの良いこと!胸も大きいし!😏何故にシュヴァと?と思うくらい不釣り合いだが、誰よりも夫を理解し愛しているのがよく分かり、似合いの夫婦に見えて来る。
この寡黙で良く分からない男だが、良き伴侶と可愛い子供に恵まれ、身に余る幸せを得たように見えるが…。時代もあり病気は治療法もなく、その運命に身を任せるだけしかない、その悲しさよ!
映像が美しい。素朴な村の生い茂る緑と空の青。何もない森の中の道。シンプルだが牧歌的でフランスの片田舎の雰囲気が心地良い。
言葉もなく、ナレーションも何の説明もないのに、その佇まいや、まなざしで分かる、その関係性や気持ち。ふとしたシーンで、心の中で泣きたくなる😢
娘のために作った宮殿は最後はどうなるのか?ラストシーンも大好き💕
いつか実物を見てみたい。フランスからちょっと遠いけど。コロナで夢のまた夢となってしまったけど、いつかきっと!👍
これは素晴らしい映画👏とは言え若い世代は眠くなるかも?50歳以上にオススメ!
 
※おやつはパンナコッタ。一応手作りしたよ。甘さ控えめにして。上に桃乗せて。桃は福島から送って来たもの。
※夕飯は、手巻き寿司。具材は、帆立・いくら・ウニ・中トロ・サーモン・ヒラメ・ネギトロ。納豆・梅たたき・ツナマヨ・たくあん。きゅうり・大葉・小葱。豆腐と卵のお吸い物。楽で良い!
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