「おじいちゃんのあたまを餅つき」
非常にアリア・スターらしい作品で、ホラーの”怖さ”よりも”嫌な”感覚が我々を襲う。
明るい×お祭りといえば、ハーシェル・ゴードン・ルイス監督の「2000人の狂人」を真っ先に思い出す。
後は「食人族」やら「グリーン・インフェルノ」だとかたくさん出てはくるが、村人に歓迎されながらという意味では「2000人の狂人」のほうが感覚的に近い。
よく「ずっと明るいホラーは斬新だ」と言われているが昼間からホラーというのは別に新しくはないということである。
が、この異様なまでに「明るい雰囲気」から来るホラーというのは新鮮である。
それはフィルムの透明度であったり、きれいなお花畑であったり、スウェーデンのきれいな土地であったりと様々な要因がある。
その中で、ちょっとした違和感から来るおぞましさの表現がうまいと感じた。
ただ終盤、男性が不可抗力な状態でやらされるシーンからエンドロールへの展開にはいまいちすっきり感はない。
そのあたり、男性と女性の生物界の強さの違いを表したのかもしれないが、良く言えばA24作品らしい締めくくりであり、悪く言えば独創的すぎる作品だと言える。
バカな私にはちと早かったようだ。