ジーハ

君の誕生日のジーハのネタバレレビュー・内容・結末

君の誕生日(2018年製作の映画)
3.4

このレビューはネタバレを含みます

あれから10年近く経つんだ…。
当時、日本のメディアもテレビでトップニュースとして連日放送していたことはまだ記憶に新しい。

沈没時の様子やその事実が報道されていくうち、多くの乗客の命が奪われた原因がセウォル号の運営側の過失と知ったその時の自分が感じていた強い怒りと憤りが、映画を観ながら蘇ってきた。


予期せぬ事で家族を失う。

自分は想像するだけで、
頭も心もフリーズしてしまう…


恋人同士みたいだった母と息子。

事故を知り、息子が死んだ事実を
知らされても遺体は見ていない。
辛い情報だけが一人歩きして
頭と心は繋がらない。

「どうして?(戻ってこないの?)」


そりゃそうだよ…


生き残った子供たちも自己否定。
心無い人は生きてることにも残さ
れた家族にも陰口をたたく。

どの口が?
あんなこと言えるのか…


息子を失った被害者家族の
辛い悲しい日々を情感たっぷりに
演じる韓国の名優
ソル・ギョングとチョン・ドヨン
のお2人。

特にチョン・ドヨン。
笑うと少女のように可愛いから、
そのギャップのぐしゃぐしゃな泣き顔に
ぐいってこっちの感情を全部持ってかれる。
この沈み切ったどん底の精神状態を
演じさせたらこの人の右に出る人、
…いないわ、、
って、いつも思っちゃう。


セウォル号沈没事故を通して描かれた
家族の崩壊と再生のお話。

ラストはちゃんと優しい気持ちで
エンディングを迎えられた。
実話ではなく映画作品だけど、
それだけでも救われる。

観て良かったです。
ジーハ

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