円柱野郎

ミッション:8ミニッツの円柱野郎のネタバレレビュー・内容・結末

ミッション:8ミニッツ(2011年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

同じ8分間を何度も繰り返しながら状況を変えていく。それ自体はSFではよくあるプロットだけど、この映画では“主人公がこの任務に就いている理由”、“8分間の過去の出来事を再現するプログラム”の仕掛けがドラマ部分で効いてくる。監督のダンカン・ジョーンズは、状況の裏に隠された真実を知った上で前に踏み出す男の姿を、前作の「月に囚われた男」でもを描いたけれど、本作でもその構造は似てるかな。でも限定されたその空間の使い方が上手いですわ。
最初に提示されるテロ犯特定の部分があっさりしているのは、やはりこの映画の主題が主人公の運命にあるからだと思う。すべてを把握し、たとえそれがプログラムだとしても…と行動した最期の瞬間。停止したその時間の姿は実に美しかった。それだけにその後に続く展開には驚いたがw 量子論のことが提示されていたとはいえ、まさか並行世界を使ってグッドエンドにしてしまうとは。でも鑑賞後感はすごく良いのです。
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