韓国のベストセラーの映画化(原作未読)
結婚を機に仕事を辞め、育児と家事に追われるジヨンは、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。「疲れているだけ、大丈夫」と夫のデヒョンにも自分にも言い聞かせる彼女だったが、ある日から、まるで他人が乗り移ったような言動をするようになる。その時の記憶はすっぽりと抜け落ちている妻に、デヒョンは傷つけるのが怖くて真実を告げられず・・・少女時代から社会人になり現在に至るまでの彼女の人生を通して、見えてくるものとは―
家父長制、男尊女卑な韓国社会をえぐる作品。日本も(特に一昔前は、あるいは今も)同じような社会構造だったので、首肯する女性は多いかもしれない。
しかし、作品として見ると、うーん…そこまで面白いものではないかもしれない。ジヨンは、つらいことがあると他人(祖母)が憑依したようになるが、それが単なる精神なのか霊媒なのかは、はっきりとは明かされない。
作品の主軸としては、「韓国の女性の生きづらさあるある」を羅列してみせつけるというもので、はっきりと言えばため息が出てくるもの。
まぁ、こういう作品が出て一石を投じることは素晴らしいことなのだろうし、次世代が変わってくれることを祈るだけだ。