Morohashi

フェアウェルのMorohashiのレビュー・感想・評価

フェアウェル(2019年製作の映画)
5.0
余命宣告・病状説明の話。

日本でも度々話題になるし、作品中でも序盤に言われることだけれど中国ではガンが人を殺すのではなく、その恐怖が人を殺すと言われるらしい。
その感覚はよくわかる。

他方、アメリカでは「あなたはガンです」っていうことを本人に説明しないことは違法らしい(ビックリ)
根底にある考え方に違いがあって、
アメリカでは命は個人のもの。
中国では命は国のもの。
ということらしい。

この作品の主人公であるビリー(オークワフィナ)はアメリカに住んで長く、中国の文化がいまいち理解できない。
ここに大事な教訓があって、人はつい「自分は絶対にただしい」と思いがち。だけど、やっぱりそうやって自分の正しさを頑なに主張することで傷つく人もいる。

世の中の問題の多くは、何が正解かなんてわからないもの。問題を複雑に捉えすぎているのかもしれないし、そもそも問題が複雑になっているのかもしれない。
だからこそ、話し合うことが大切だと思うのだけれど、でも残念ながらこの中の人たちは話し合うということをまったくせずに、ただ互いの意見を主張し言い負かすことしか考えていなかったように思う。


一つ言えるのは、どんなに孝行していたとしてもしすぎることはないっていうこと。
自分の人生を生きることは、結局は誰かを安心させるのかもしれないと感じたので、まずは地に足のついた生き方をしたいと思った!
Morohashi

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