フライ

ホール・イン・ザ・グラウンドのフライのレビュー・感想・評価

3.6
考察するのが好きなら結構心理的に抉られるホラー。普通に怖い系ホラーを期待すると当てが外れる可能性が有るので注意が必要かも。

母親のセーラと息子のクリスが、山奥にある一軒家に越して来るもクリスが父親の居ない生活に不満を爆発させ、森へ逃げ込み、追ったセーラがクリスと一緒に不気味で巨大な穴を見つけるのだが、その日の夜クリスが一時的に行方不明になった事をきっかけにセーラはクリスの行動に異変を感じる様に。
色々な出来事で追い詰められる母親の心理状況は、観ていて苦しくなるが、同時にその圧迫感は作品としての大きな見所と面白さが。

以前観たアンジー主演のチェンジリングで衝撃を受け、取り換え子と言う恐ろしいヨーロッパの伝承を調べた事があったので、本作を一層興味深く鑑賞出来た。
作品としては、良かったね?的な感じで終わるが、母親の立場や心理状況、作中やエンドロールで流れる歌、作内のファクターとしての鏡とラストシーンなど考察すればする程ドツボにハマる内容は答えが見つからず立て続けに二度見してしまった。
個人的には考えれば考える程残酷で怖い内容に感じ、楽しめた。
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