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TENET テネットのAPのネタバレレビュー・内容・結末

TENET テネット(2020年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

ノーランはやっぱSFやし、こういう映画がたまに現れるからホントにたまらん。激ムズ予想やったから2回観てスコア付けようと思ってたけどフィーリングで全然ついていける、1回目で今年暫定ベストだわ…。

そりゃヒューマンドラマ要素はほぼ皆無やし(正確に言うとそれどころじゃないし、1回目では気づけない)、粗探しするといくらでも?が浮かぶ。
ただこのギミックがこの映画の全てやし、映像作品として世に出されているだけですごい。順行逆行が交じる映像をあのスピード感で連発されると興奮最高潮。好きすぎてしんどい。
"インセプション"と同様、ノーラン世界のルールと思ってしまえば何でも受け入れられる。

キャットがセイターに撃たれるところ、逆行世界と順行世界の会話。ここ脳汁分泌ポイント。
会話が?噛み合ってる?ん?と思っていたらセイター側からのシーン。この映画に限らずだが何が起きていたか理解した瞬間の爽快感と言ったら…。本作のセリフを借りると「無知が武器になった」感が否めん。無知であったが故に「逆行するとこのようになるんだ!」といちいち気付かされて面白すぎる。

というか主人公自らが逆行する側へ回る展開最高すぎ。前半よく分からんかったシーンが一気に繋がった瞬間やった。
順行カーチェイスから逆行カーチェイスまで一連の流れ狂おしいほど好き。

赤組さんと青組さんに分かれての挟撃作戦も脳汁分泌ポイント。「逆行の敵と普通の敵」というワードが出てきただけでこの先ヤバいとしか思えんかった。
残念ながらそれほど敵側がフォーカスされるようなことはなかったけど、あれ以上画を複雑にされても困るのでやむ無し。

何よりも好きやったのは5分を境にRPGでビルをぶっ飛ばすところ。ビルの下部が再建されたかと思ったら上部崩壊、逆行側ではその逆…。言葉で説明できんがここを映像で観た瞬間一年分の鳥肌立った。凄すぎて笑うしかなかった。

そしてクライマックス、主人公とニールの関係に胸アツ。鉄格子前で見つけたストラップ衝撃すぎた。そもそもあんた青組なのに…。
オペラハウスでのストラップも事前に観ていたプロローグでは出てきてなかったし、はぁやっぱりあんただったんだなって。
この映画の出来事が一方では序章、もう一方では結末という構造。中間が軸になって話が進んでいたなんて誰が予想したよ。

"黄昏に生きる" "宵に友はいない"
これも主人公が考えたと思うと切ない…。

ロバート・パティンソン最高の役もらったな…、ニールとキャットが赤の他人と思えない匂わせも見事すぎる。

ジョン・D・ワシントンもえげつなくカッコいいし、この目は監督好みだなぁと思いながら観てた。エリザベス・デビッキと話すときの目が猛烈に良い。

ただ個人的にはアーロン・テイラー=ジョンソンに激ハマリ。お髭蓄えてちょいワルな感じ好き、トムハ感ありすぎやけど笑

音楽は冒頭とカーチェイス、それと空港潜入の計画を立てているときあたりが印象的。ルドウィグ・ゴランソンの時折リズムを狂わせるサントラは鬼リピ不可避です(ハンス・ジマーならどうなっていたんだとは気になるところではありますが…)。

キップソーン氏が関わっているとのことで、こりゃメイキングとか特典映像も早く観たい。

2回目は確実にニール視点。"ヴァイオレット・エヴァーガーデン"も控えているというのに。こりゃ楽しみすぎる。
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2020/10/03
サントラ聴きまくってからの2回目、"TRUCKS IN PLACE"と"POSTERITY"ヤバすぎやて…。

話はスっと入ってきたが、逆に辻褄うんぬん色々考えてたら分からなくなってきた🤷‍♂️
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