ベストセラー小説の完結作を世界同時発売させるため、集められた国籍の異なる9人の翻訳家。
外部との関わりが絶たれた厳重なシェルターで翻訳作業が始まるも、本の内容が一部ネットに流出してしまう。
脅迫された出版社の社長は翻訳家の中に犯人がいると監視を強め、9人の翻訳家は追い込まれていく。
「9人の翻訳家」という邦題の響きが好き。
「七人の侍」みたいだし、仏題・英題よりカッコいい感じする。「囚われたベストセラー」は個人的にはなくてもよいかも…
「ダヴィンチコード」シリーズで実際に行われた翻訳作業を設定にしているとか。
映画の中で翻訳される小説「デダリュス」は大衆的なミステリーというより純文学の域に達していそう。
最初からうっすら展開は読めるのだけど、観客を「誤訳させる」巧妙なトリックや展開が面白かった。
終盤のそれぞれが知ってる言語でなんとか作戦立てて乗り切ろうとするシーンはちょっと胸が熱くなった。
事件の真相に関わる人物の言動にやや違和感があって、犠牲になった人たちのその後は?
と少し釈然としない感じも残った。
残念ながら日本語翻訳家はいなかったけど
高性能な日本製製品は役立った(?)模様。